親にも子にも近居が選ばれる時代

親が高齢になってくると、多くの人が今後の親との関わり方を考え始めます。そんなとき、ひと昔前ならまず頭に思い浮かぶのは同居という選択でした。しかし近年では、同居ではなく近くに住むという近居を選ぶ人が増えています。近居した場合の何よりのメリットは、親、子どもの両方にストレスが少ないということです。

もし一つ屋根の下に暮らせば、親世代と子世代の異なる価値観が衝突し合いトラブルを招きやすいですが、近居ならそれぞれの価値観がぶつかり合うところまで発展しにくくなります。両方が自分たちの価値観を保ちつつ、適度な距離を置きながら生活することが可能です。また、親の方でも必ずしも同居を望んでいない場合もあります。むしろ近くに子ども夫婦が住んでいて、何かあったときには頼れるという状態の方が気楽でよいと感じる親もいます。

同居をし、子ども夫婦が働いていれば、親の家事の負担は増え体力的にもきつくなります。それでもお互いの仲が不和にならないよう我慢をしながら生活することが果たしてよい選択なのかどうか、親も疑問を感じ始めています。近くに住むという選択をすることで、親の気持ちにも配慮しつつ、また必要なときにはお互いに支え合い、関係をできるだけ悪化させることなくそれぞれがそれぞれの生活をする、そんな生き方を選ぶ人は今後増えていくでしょう。人生100年時代と言われる現代、近居がもたらすメリットは私たちが考える以上に大きいのかもしれません。

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