同居に比べて受け入れやすい近居の必要性と政府の思惑

近居は、2025年問題の影響で急激に悪化する少子高齢化問題だけでなく待機児童問題や介護難民問題の緩和対策として政府や地方自治体が推奨しており、さまざまな支援制度が実際に実施されている居住スタイルです。戦前の日本は、何かあると近所に住んでいる両親や兄弟が駆けつけてくれるのが当たり前の家族関係でしたが、戦後の高度経済成長期は集団就職や都市部への人口集中が家族の離散を引き起こし、少子高齢化社会問題の一因となりました。また、人生や生活を嗜める両親と同居していない1人暮らしの女性が増加したことに加えて、男女雇用均等法の施行により女性の収入が増えたことで未婚率の上昇を招いた結果、2005年は出生率が1.26と最低を記録している最悪な状態でした。近居は、都市部で懸命に生きて来た親世帯の30分圏内に子世帯を済ませることを目的としており、政府や地方自治体は親世帯が子育てのサポートをする一方で子世代が将来的に介護を担うことで少子高齢化社会の緩和効果と解消効果に期待しています。

近居は、将来に不安を抱える親世帯だけでなく子世帯も15分圏内の近所に住むことを望んでおり、嫁姑問題が乗り越えられない同居よりも増加しやすく比較的簡単に定着すると考えられています。近居は、同居の様に歪みあって別居しているわけではなく当初より適切な距離感で良好な関係を維持した状態であり、介護の必要性に迫られた際には同居への移行もスムーズに行われると考えられている居住スタイルです。

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